ベラ科

イトベラ
沿岸の砂地や転石帯に生息する。オスと幼魚の体は白く、体の中央と背ビレの付け根に赤色の縦線がある。幼魚は尾ビレの付け根に黒い斑がある。メスは赤色の縦線が薄く、背中側に幅広い横帯が7本ほど出る。

オハグロベラ
沿岸の岩礁域や藻場に生息する。海藻が生えている所を好み、幼魚は海藻の間に隠れていることが多い。幼魚とメスは茶色・橙色・赤色が混じったやや地味な色合いだが、オスの婚姻色は黄色と黒のウロコ模様になる。

カミナリベラ
沿岸の岩礁域などに生息する。幼魚は白い体に褐色の縦線が2本ある。メスは口の周りが黄色く体は灰色で中央に黒い縦線が前半だけ入り、小さな点が散らばる。オスの体は緑色で顔や背中側に水色の縦線が入る。

キュウセン
藻場や砂地に生息する。一般的にベラといえば、本種を指すことが多い。オスは緑色で中央に暗色の太い縦線がありその上下に褐色の縦縞がある。メスは赤褐色で黒い縦線と赤い点線がある。幼魚期は白い体に黒い縦線が2本ある。富山湾では春を過ぎると姿が見え始める。冬場は冬眠しているとされるが、富山湾のベラがどこで冬眠しているのかはわかっていない。

コブダイ
沿岸の岩礁域に生息する。メスとして産まれ、オスに性転換すると、頭部のコブが大きくなる。顎の力が強く、サザエを噛み砕いて食べる。富山湾では幼魚や若魚が見られる。

ホシササノハベラ
沿岸の岩場に生息する。メスとして産まれ、条件が整うとオスに性転換をする。そして、さらに異なる条件が整うと、オスからメスに性転換をする変わった魚。

ホンベラ
沿岸の藻場や砂地に生息する。オスは、色が鮮やかで、背ビレの前部に黒い模様がある。夜間は砂に潜り眠る習性がある。富山湾では春を過ぎた頃から見られ、水温が低下すると姿を消す。