ハゼ科

アカイソハゼ

全長3㎝。小型のハゼの仲間。沿岸の岩礁域に生息する。影となる岩の側面や隙間にいることが多い。眼の下に暗色の線模様があるのが特徴。

アカオビシマハゼ

沿岸の岩礁域や転石帯、港の防波堤や波消しブロックの隙間などに生息する。体側に暗色の縦帯が2本入が、体色は大きく変化し、縦帯が消えて横縞模様になることもある。

アゴハゼ

全長80mm。北海道から屋久島に分布。浅い岩礁地や大小の潮溜まりで普通に見られる。汽水域に入ることもある。灰色と茶色の体色で体側には白い斑点があり、胸鰭と尾鰭には細かな黒点があるのが特徴。

イソハゼ

全長3㎝。岩礁域やサンゴ礁域の水深1~15mで岩や礫の周辺に生息する。

イチモンジハゼ

沿岸の岩礁域に生息し、岩壁の側面やオーバーハングした岩の下側などにくっついていることが多い。口元から眼を通り尾ビレまで続く暗色縦帯が1本と、眼の上に短い暗色の縦帯が1本ある。

イトヒキハゼ

内湾や港内などの泥地や砂泥底の穴で、テッポウエビ類と一緒に生活している。第一背ビレに黒色斑がありスジは糸状に伸びる。眼の下側や後方に水色の斑点が散在する。

クツワハゼ

沿岸の砂地や転石帯、岩場などに生息する。眼の後ろに暗色の縦線が1本あるのが特徴。体側には赤茶色の斑点が散在する。

コモチジャコ

沿岸の水深20m以深の泥底に生息する。第一背ビレに大きな黒色斑がある。顎の下に3対のヒゲがある。小型の個体は体側中央に黒色の横帯が1本あるが、成長すると薄くなる。

サビハゼ

浅場の砂底、泥底で生活する小型のハゼで、海水浴場やアマモ場、港内などでごく普通に見ることができる。第一背ビレの前縁と後縁には小さな黒斑が、また全身に茶色い斑紋が散在する。また、顎の下には特徴的なヒゲが多数生えている。

シロウオ

全長4~5㎝。幼形成熟で、成魚になっても体が透明。日本海型と太平洋型が知られている。内湾の浅海に生息。寿命は1年。

スジハゼ

内湾の砂底や砂泥底、アマモ場などに生息する。体側に暗色の細い縦縞があり、水色の小さな斑点が散在する。

チャガラ

アマモ場やガラモ場などで、常に群れで行動する遊泳性のハゼ。体側に6本の横縞、眼の上に1本の斜縞が入る。鮮やかなオレンジ色の姿は、とてもハゼとは思えない美しさである。富山湾では、夏から秋にかけて藻場や海水浴場、港内で見ることができる。

ドロメ

沿岸の岩礁域や転石帯、港内などに生息する。幼魚期は波打ち際に群れで浮遊して生活しているが、成長すると着底し海底で単独生活する。体は暗緑褐色で、白い斑点が散在する。尾ビレは白く縁取られる。

ニクハゼ

体長5㎝。内湾から河川の海の影響を受ける場所にかけて生息する。砂泥底の基質の上を群れで浮遊していることが多い。

ヒメハゼ

砂底の浅場やアマモ場などで見られる小型のハゼ。背中に散在する斑紋はやや粗さを感じる。尾ビレの付け根にある黒斑はニ叉する。オスは第一背ビレの第二棘条が長く伸びるが、メスは伸びない。

ホシノハゼ

港内など、穏やかな場所でよく見られる。体側には四角い斑紋が並び、頬にはうっすらと青い斜帯がある。オスは、第一背ビレに黒斑がある。富山湾では普通種だが、個体数はそれほど多くないと思われ、潜水していても、あまり出会わない。単独でいることが多く、人の姿を見かけると、遠くのほうまで一気に逃げていく。

マハゼ

日本各地に生息する最も一般的なハゼ。富山では、秋頃になると、流れの穏やかな河川の下流・河口域や港内などで見られる。非常に貪欲で、小魚や、エビ、カニなどあらゆるものを食べてしまうので、水族館では、同居魚の選定に気をつけている。寿命は1年程度だが、中には2年生き、全長25cmを超えるような個体もいる。