海洋生物多様性保全関係機関ネットワーク

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海洋教育事例

体験
地引網・定置網

目的

 漁業の体験を通じて、海に関わる仕事について理解を深めると同時に、生きた魚介類に触れ合って学ぶことができます。食卓に並ぶ魚介類が、どのようにして捕まえられているのかを体験し、食料について考えるきっかけになります。食育や「命の教育」に結び付ければ、一層の効果があるでしょう。

特徴・効果

 現在、多くの人々にとって、魚はスーパーなどでパックに入ったものや、刺身などとして調理されたもので、生きた魚に触れ合う機会はほとんどありません。地引網や定置網で漁獲された生きた魚介類に触れることで、海の生物を知るとともに、漁業という海の生物を食料として供給する産業についても、その伝統や技術について学習する機会となり、食育の一環としても有意義です。

方法

 海には漁業権が設定されており、一般の人が勝手に網漁を行うことはできません。必ず地元の漁業協同組合と協議して、許可や漁師さんの協力を得ましょう。また、船に乗るときはライフジャケットなどの安全装備が必要です。漁獲された魚介類の観察にあたっては、漁師さんの指示に従って、安全に楽しくすすめましょう。漁獲された魚介類の種類を調べたり、記録するのも楽しいですよ。

”地引網(砂浜)”

 事前に、地元の漁師さんと協議をして、場所を決めます。地引網漁は、漁師さんが船で網を広げ、陸上で網の両端についている網を引っ張って魚が入った網を引き揚げます。実施時間によって、高低のすべてを見学・体験するか、網あげだけに参加するかなど、地引網の規模に応じて決めておきましょう。

”定置網(漁船で行う場合)”

 定置網の網あげの時間に合わせ、漁船で定置網を訪れ、網あげの見学・体験を行います。多くの場合が早朝の実施で、乗船体験となることから、参加者の安全の確保には十分注意が必要です。ライフジャケット、ヘルメット、雨具、長靴など、必要に応じて用意します。また、船酔いが心配される場合は、事前に酔い止め薬を服用しておきましょう。

応用事例

”魚の解剖・調理実習”

 実際に網で捕まえた魚介類の解剖を行うことで、生物の体のつくりなどを学習します。また、調理して、試食することで、地産地消などの食育にもなります。

スノーケリング 釣り